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1月15日
最近、本職で悩んでいることがあります。
それは、認知症のお客様への対応です。
言葉としては知っていても、実際にどういう状態なのかは、正直よく分かっていませんでした。
ですが、実際にその方と接客をすると、老化による「もの忘れ」とは明らかに違うと感じる場面が多く、理解がなければ「どうして?」と思ってしまうこともあります。
でも、それが認知症というものなのだと、少しずつ分かってきました。
先日、少し調べてみて衝撃を受けたことがあります✏️
少し前に食べたご飯のメニューを思い出せない、ということではなく、「今、食べたという事実そのもの」を忘れてしまうことがある、という点です。
お腹がいっぱいになっているのだから、食べたと分かるのでは…と思ってしまいますが、その感覚自体が、まだ私の理解が追いついていない部分なのだと思います。
ただ、「そういうものなのだ」ということは、受け止められるようになりました。
本職では、本当にさまざまなお客様がいらっしゃいます。
小学生くらいの方からご高齢の方まで、年代も性別もさまざまです。
たくさんお話しされたい方もいれば、必要最低限の会話を望まれる方もいます。
初めてお会いした時の目線や、必要なことをお伝えした際の反応。
そういったものをできるだけ早く感じ取り、その方に合った接客を心がけています。
ただ、私の悪い癖でもあるのですが、お話好きな方がいらっしゃると、つい会話を広げてしまいます。
近くに咲いていた花の話をすれば、チューリップ祭りの話になったり…
お孫さんが可愛いというお話になれば、「いつか連れてきてほしいです(⁎˃ᴗ˂⁎)」と返し…
お子さんが受験生だと聞けば、離れていくことへの寂しい親心に寄り添ってしまいます。
自分でも驚くほど、自然に言葉が出てくるのです。
だからこそ、認知症の方への接客は本当に難しいと感じています。
今でも正解が分かりません。
昨日いらっしゃったおばさまは、何度来店されたのか分からないほどで、おそらく昨日だけで10回以上お越しになっています。
お話しされる内容も、毎回まったく同じです。
「〇〇をしたい」という内容で、本来であれば「それはもう終わっていますよ」とお伝えしたいところですが、なかなかご理解いただけません。
社員全員でどう対応すべきか悩みました。
会社をご利用いただく以上、利益という面だけを見れば、言われるままに対応することが会社のためなのかもしれません。
ですが私は、お客様と会社の間に立つ中立の立場です。
お客様のため、という視点で考えたとき、それはやはりNGだと思いました。
認知症対応の難しいところは、「否定をしてはいけない」という点です。
「もう終わりましたよ」という言葉は、その方の「やりたい」という気持ちを否定することにつながってしまいます。
では、どうしたらいいのか。
みんなで知恵を出し合いましたが、答えは見つかりませんでした。
そんな様子に、ボスも気づいてくださっていました。
私は正直に、「これ以上続けることは、お客様のためにもならないと思いますが、私には良い方法が思い浮かびません。
知識が足りず、どう対応すればいいのか分からないので、お力を貸していただけませんか」とお伝えしました。
すると、以前から考えてくださっていたようで、「それなら、こういう方法はどうでしょうか」と提案してくださいました。
その方法を実行したところ、完全に納得してはいただけませんが、しぶしぶ帰られる形になりました。
お客様を否定する内容ではなく、かといって同じことを何度も繰り返す状況を作らない。
今は〇〇をすることが難しいから、2〜3日あけて来てもらえませんか、という伝え方です。
おそらく、この「間をあける」という部分は忘れてしまう可能性が高く、次回来店時も同じやり取りを繰り返すことになると思います。
それでも、お客様の財産を必要のないことに使わせてはいけない、という判断でした。
この提案は、状況をしっかり把握しているからこそ出てくる言葉だと感じました。
社員全員で考えてもたどり着けなかった答えでした。
改めて、ボスはすごいなと思いました。
そして、高齢化社会の中で、認知症についてもっと真剣に学ばなければいけない時代に入ったのだと、強く感じた出来事でした。
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